アーカイブ 「花粉症」

2009年 7月 10日

アレルギーの特効薬がついに発売!?(4)    新薬が花粉症に使えない裏事情??

カテゴリー 花粉症

前回の続きです。

花粉症に効果があるはずなのに、花粉症に使えないというジレンマは、
実は社会全体の経済事情が関係しているようなんです。

というのも、我々が病院を受診して、
お薬、注射、検査、手術、などを払うお金、
つまり「医療費」は
大抵の方は3割負担です。

我々が病院で払っているお金というのは、
実は、本当にかかっている金額の3割しか払っていないんです。

では残りの7割は?

残りの7割を負担するのは
国の保険財政なんですね。

全国の花粉症患者数は2000万人と言われています。

もしその方たちが一斉にこのお薬を希望したら
その費用の7割を国が負担することになります・・・・。

そうすると毎年のように、医療費の増加が問題になっている
日本の保険財政は、破綻してしまうかもしれません・・・。

今回、花粉症への開発が中止され、

「ホントに重症の喘息の患者さんにしか使えませんよ」

という許可がおりたのも、
その辺りの裏事情があるのではないか、と推測されています。

実はこのように、

「効果があるのはわかっているけど
 社会的・経済的な事情でお薬として使用できない」

というパターンは、悲しいですが時々あるんですね。

というわけで、裏ワザですが・・・・

「ステロイド治療でもなかなか落ち着かない重症の喘息患者さんで、
 さらに花粉症がひどい」

という場合には、どちらにも効いて一石二鳥かも知れませんね・・・

そうでない普通の花粉症の方にとっては
まだまだ気軽に使えるお薬ではないようです。

ただ、健康保険が効く範囲は徐々に広がっていくのが通例です。

長い目で見れば、ゾレアの値段が下がったときに、
花粉症に使える日が来るかも知れません!?

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2009年 7月 09日

アレルギーの特効薬がついに発売!?(3)   -その意外な弱点とは!?-

カテゴリー 花粉症

さて、重症の喘息治療にかなりの効果が期待される新薬ゾレア。
このお薬は、花粉症にも劇的な効果があったようなんですね。

ところがこのお薬、花粉症に対する開発が中止されてしまったようなんです。
(ここまでのお話は前号を参照してみてくださいね。)

その原因はどうやらこのお薬の意外な弱点にあったようなんです。

このお薬の意外な弱点とは・・・

ズバリ。

「値段が高い!!」

ことだったんです。

どれくらい高いかというと・・・

「お薬ひとつ7万503円!!」

だそうです!

うーん。高い・・・。

仮に花粉の多い時期の3ヶ月だけ使ったとしても
20万円以上しますね・・・。

健康保険が適用になるからおおむね3割負担で済むわけですが・・
それでも1回2万円以上しますね・・・。
なかなか厳しいお値段ですね・・・(――;

でも、ひょっとすると花粉症で苦しんでいらっしゃる方の中には

「あまりに花粉症がひどくて、本当に苦しんでいます。
 1回2万円払ってでも症状を抑えたいんです!処方してください!」

という方もいらっしゃるかも知れません。

確かに、そうおっしゃる方のお気持ちはよくわかります。

ところが・・・
そうもいかない事情があるようなんです・・・・。

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2009年 7月 05日

アレルギーの特効薬がついに発売!?(2)

カテゴリー 花粉症

前回お話したように、この喘息の治療薬ゾレアは、

「重症の喘息患者さんに対する治療薬」

として発売されました。

ところが、この新薬ゾレアは、どうやら喘息だけでなく、
花粉症にも劇的な効果があるようなんです。

花粉症も、IgEが深く関わっているので、
このゾレアが効くのは、メカニズムから考えると当然なんですね。

日本でも2002年ごろから、大阪大学などを中心とした
研究グループで、花粉症に対する効果が研究されていたようです。

今回の発売前の治験でも、

“喘息よりもむしろ花粉症に劇的な効果があった”

との医師の感想もあるようです。

花粉の飛散が多いにも関わらず、
全く薬が要らなくなった人もいたようです。

うーん、これは凄い・・・。

「じゃぁ、さっそく花粉症の人みんなにこのゾレアを使いましょうよ!」
「私も花粉症なので使ってみたいです!」

とあなたも思いますよね。

ところが、このゾレア、なんと花粉症を対象とした開発が
中止されてしまったらしいんです!

「えーっ、なんで・・・だって花粉症に劇的に効くんでしょ!?」

って思いますよね・・・(−−;

どうもそこには、このお薬の

「とてもとても意外な弱点」

があったようなんです・・・。

この続きはまた次回お話しますね。

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2009年 7月 04日

アレルギーの特効薬がついに発売!?

カテゴリー 花粉症

喘息や花粉症など、アレルギーに関係した病気では、

「IgE(“アイジーイー”と読みます)」

という、物質が大きく関わっています。

このIgEがヒトの体内で、とても大きな働きをして
アレルギー反応が起こります。
IgEはアレルギー反応を起こすメカニズムの中でも、
最重要人物のひとりなんですね。

そこで、もし、このIgEのはたらきを途中でブロックすることができれば、
アレルギー反応を起こすのを抑えることができるわけです。

そこで、今回ご紹介するのが、

新薬「ゾレア」

というお薬です。

このお薬はまさしく、
そのIgEの働きを直接ブロックするものです。

海外では2002年ごろから発売されてきていましたが、
今回、2009年の3月に日本でも発売になりました。

4週間に1回、「皮下注射」というカタチで投与します。

皮下注射とは、腕や肩のあたりの皮膚に
小さい注射器でチクッと刺すタイプです。

注射の苦手なあなたも月に1回だったら我慢できるかも知れませんね!?

アレルギーの病気で最も有名な病気のひとつに

「喘息」

があります。

重症の喘息の場合、
ひどい発作がつづくと、呼吸困難に陥り
時には命をも奪ってしまう怖い病気です。

年間、約2000人の方が喘息で亡くなられています。

そのような背景もあり、このゾレアは、
喘息の治療薬として、主に重症の喘息患者さんを対象に、
発売前に試験的な投与が行われました。
(この発売前の試験的な投与を「治験(ちけん)」といいます)

そこで、非常に良好な結果がでました。

これまでの重症の喘息患者さんに対する主な治療法は
「吸入ステロイド」というものです。

小型の笛のようなものを口にくわえて、
スーッと、中のお薬を吸い込むものです。
もしあなたのまわりに喘息の方がいたなら、見たことがあるかもしれませんね。

重症の喘息患者さんに対して、
この従来の吸入ステロイドに加えて、
さらに新薬のゾレアを、追加で投与しました。

すると・・・

なんと喘息の発作が起きるのを
50%減らすことができたそうです。

さらに、ステロイド薬の使用量も
70〜80%も減ったそうです。

そしてさらに40%の方が、
ステロイドの使用を中止することができたそうです。

なんだか凄い効果ですね(@@;

これまでのアレルギーのお薬とは、少し違うメカニズムで作用するので、
これまでのお薬にはない効果がでるのですね。

そんなわけで、このゾレア、3月からめでたく(?)
日本でも発売となりました。
もし、あなたの周りにも重症の喘息患者さんが
いらっしゃったら、このお話をされてみても良いかも
知れませんね。

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